Clash クライアント比較選定:8製品を横並びで比較

同じサブスクリプションでもクライアントによって使い勝手は大きく変わります。内核が違えばルール構文の対応範囲も変わり、保守状況が違えばOS更新後に動くかどうかも読めません。このページではダウンロードページ掲載の8製品を同じ表にまとめ、対応OS・内核・保守状況・難易度を項目別に比較し、利用シーン別に結論を示します。

掲載クライアント数 8 対応OS Windows / macOS / Android / iOS / Linux 主要内核 mihomo

比較基準の説明

criteria.md

内核

内核はクライアントがどの設定構文を解釈できるかを決めます。mihomo(旧称 Clash.Meta)は現在コミュニティの主流で、対応するプロトコルとルール種別が最も充実しています。オリジナルのPremium内核は更新が止まっており、新しいルールやプロトコルフィールドは解析に失敗します。Surfboardが独自実装(Surge形式に対応)を使う以外、活発に保守されているクライアントはすべてmihomoに移行済みです。

保守状況

ここでは定性的な区分のみを行います。「活発に保守」はリポジトリで修正の取り込みや内核更新への追従が続いている状態、「更新が遅い」は新機能がないものの動作は可能な状態、「保守終了」はリポジトリがアーカイブされ、OSの大型更新やサブスク構文の変化で問題が出ても直す人がいない状態を指します。具体的なバージョン番号やリリース日は掲載していないため、各プロジェクトのリリースページの最新情報をご確認ください。

習得難易度

「インストールから初回接続までに理解すべき概念の数」を基準に評価しています。「低」はサブスクを取り込んでスイッチを入れるだけで使える状態、「中」はシステムプロキシとTUNの違いを理解する必要がある、またはYAML設定フィールドに直接触れる必要がある状態です。難易度と機能上限は無関係で、難易度が低いクライアントでも機能が少ないとは限りません。

比較一覧表

matrix.md · 画面が狭い場合は横スクロール可能
クライアント 対応OS 内核 保守状況 習得難易度 特徴 向いているユーザー
Clash Plus Win / macOS / Android / iOS mihomo 活発に保守 4端末でUIが統一、サブスク導入が最短 初心者・複数端末ユーザー
Clash Verge Rev Win / macOS / Linux mihomo 活発に保守 Merge/Scriptによる設定拡張、TUN対応が充実 上級デスクトップユーザー
FlClash Win / macOS / Android / Linux mihomo 活発に保守 Flutterによるクロスプラットフォーム、デスクトップとモバイルで同一UI 複数端末での体験統一を重視するユーザー
Clash Nyanpasu Win mihomo 活発に保守 複数内核の管理、UIテーマのカスタマイズが可能 クライアント自体をカスタマイズしたいユーザー
Clash for Windows Win Premium(オリジナル) 保守終了 かつての主流デスクトップクライアント 既存ユーザーの移行期間用、新規インストールは非推奨
Clash Meta for Android Android mihomo 活発に保守 ネイティブ実装、UIオプションが設定ファイルに近い YAMLに慣れたAndroidユーザー
Surfboard Android 独自実装(Surge形式に対応) 更新が遅い Surge形式の設定をそのまま利用可能 既にSurge形式のサブスクを持つユーザー
ClashX Meta macOS Clash.Meta 保守終了 メニューバー常駐、リソース消費が少ない 極めてシンプルな機能で十分な既存macOSユーザー

OS表記:Win = Windows。内核列はクライアントが現在標準搭載・デフォルト使用している内核実装を示します。SurfboardはClash内核系列には属しませんが、Androidユーザーの間でClashクライアントと並べて比較されることが多いため掲載しています。

個別レビュー

reviews/ · 8 files

Clash Plus

第一候補

Windows · macOS · Android · iOS · 内核 mihomo

8製品の中で唯一iOSにも対応し、4端末で完全に同じUIを持つクライアントです。サブスク導入は「リンクを貼る→確認→接続」の3ステップで完了し、システムプロキシとTUNの切り替えも1つのスイッチにまとまっているため、初心者は両者の違いを理解しなくても使い始められます。内核はmihomoの更新に追従しており、新しいルール構文やプロトコルフィールドも問題なく解析できます。

その代わり深い設定変更の入口は少なく、スクリプトレベルでの設定書き換えは提供していないため、細かくカスタマイズしたいユーザーには物足りなく感じられるでしょう。スマホ・タブレット・PCを併用する場合や、初めてClashに触れる場合はこれを選べば十分です。上級者向けの用途が出てきたら、デスクトップにVerge Revを併用しても問題ありません。

ダウンロードページで各OS版を入手 →

Clash Verge Rev

おすすめ

Windows · macOS · Linux · 内核 mihomo

デスクトップ向け上級者の第一候補です。Merge機能を使うとサブスク本体を変更せずに自分のルール断片を重ねられ、Scriptは読み込み時にスクリプトで設定を書き換えられます。サブスクを更新してもカスタム内容が消えないという点が、他クライアントと比べて最も実用的な違いです。TUNモードのドライバインストールやDNSハイジャック処理も比較的完成度が高くなっています。

機能が多い分、設定画面の階層も深く、初回利用時は「サブスク/設定/内核/システムプロキシ」という4層の関係を整理するのに時間がかかります。ドキュメントを読む意欲があるデスクトップユーザーであれば、得られるメリットが最も大きいクライアントです。

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FlClash

おすすめ

Windows · macOS · Android · Linux · 内核 mihomo

Flutterで書かれており、4つのOSで同じUIコードが動くため、PCで覚えた操作がそのままスマホでも使えます。メニューの場所を2つ覚える必要がありません。設定項目は控えめに絞られており、よく使う機能(サブスク管理、グループ切り替え、TUN)はすべてトップページに配置されているため、全体的な習得難易度はClash Plusに近い水準です。

iOS未対応がClash Plusとの主な差です。一部デスクトップの細部(自動起動、トレイの挙動)はネイティブクライアントほどこなれていません。Androidとデスクトップを併用し、iOSが不要なユーザーであれば主力として使えます。

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Clash Nyanpasu

Windows · 内核 mihomo

ポジションはVerge Revに近く、「クライアント自体を楽しめる」点が特徴です。複数の内核バージョンを管理していつでも切り替えられ、UIテーマやレイアウト密度も調整できるため、クライアント自体を触りたいユーザーに向いています。設定拡張機能はVerge Revとほぼ同系統で、日常的な使い方では両者の機能はかなり重なります。

Windows版のみの提供で、クロスプラットフォームの用途は最初から対象外です。Verge Revとどちらにするか迷う場合は、macOSやLinuxが必要なら前者を、WindowsのみでUIカスタマイズを重視するならこちらを選んでください。

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Clash for Windows

保守終了

Windows · 内核 Premium(オリジナル)

「Clashクライアント」で検索すると最初に見つかることが多い名前ですが、プロジェクトは保守を終了しています。内核はオリジナルのPremiumで止まっており、新しいルール種別やプロトコルフィールドは解析できず、対応できないサブスクが増え続けています。OS更新に伴う互換性問題も今後修正されることはありません。

ダウンロードページに残しているのは、既存ユーザーの移行を円滑にするためだけです。新規インストールする方はスキップしてください。移行する場合はVerge RevがUIロジック的に最も近く学習コストも最小で、「Clash for Windows 代替」という問いへの定番の答えになっています。

Windows向けの代替クライアントを見る →

Clash Meta for Android

Android · 内核 mihomo

ネイティブAndroid実装で、サイズが小さくバックグラウンドでの消費電力も抑えられています。UIは設定ファイルのフィールドをほぼそのまま反映しており、Override(上書き)、DNS、ルーティングルールも設定構造どおりに並んでいます。YAMLを読める人にとっては「見たままが設定」という利点になりますが、初心者にとってはスイッチひとつごとに対応するフィールドを事前に知る必要があるということです。

Android単体で使い、設定に直接向き合いたいユーザーに向いています。「取り込むだけで使える」体験を求めるなら、同じAndroid向けのClash PlusやFlClashのほうが適しています。

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Surfboard

Android · 独自実装(Surge形式に対応)

厳密にはClashクライアントではありません。解析するのはClashのYAMLではなくSurge形式の設定です。多くのサブスクサービスが両方の形式を同時に提供しているため掲載していますが、すでにSurge形式のサブスクを持つAndroidユーザーであれば形式変換なしにそのまま使えます。

更新ペースは遅く、新しいプロトコルへの対応も遅れがちです。入力できるのはSurge形式のサブスクのみで、本サイトで紹介する他のクライアントとはエコシステム上つながっていません。明確な理由がない限り、同じAndroid向けならClash Plus、FlClash、CMFAを優先的に検討してください。

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ClashX Meta

保守終了

macOS · 内核 Clash.Meta

macOSのメニューバー常駐クライアントの代表格です。メインウィンドウを持たず、グループ切り替えやサブスク更新もすべてメニューバーから完結でき、リソース消費は8製品中最小です。内核はClash.Metaの段階で止まっており、現行のサブスクの大部分はまだ解析できますが、プロジェクトはアーカイブ済みで、macOSの大型更新後に生じる互換性問題は今後修正されません。

継続利用を勧められるのは次の2タイプのみです。すでに使っていて現在のOSで問題なく動いている既存ユーザー、そして「メニューバーのスイッチひとつ」で十分という極めてシンプルな用途のユーザーです。新規にmacOSへ導入するなら、Clash PlusかVerge Revを選んでください。

macOS向けの選択肢を見る →

シーン別に選ぶ

scenarios.md

初めてClashを使う場合:Clash Plusを選べば十分です。サブスク導入は3ステップで完了し、システムプロキシとTUNの違いを事前に理解する必要もありません。どのOSでも同じUIなので、端末を変えても学習コストはゼロです。代替候補はFlClash(iOS版なし)です。

設定を突き詰めたい場合:デスクトップではClash Verge Revを選んでください。Mergeでルールを重ね、Scriptで設定を書き換えても、サブスク更新時にカスタム内容が消えません。WindowsのみでUIカスタマイズを重視するならClash Nyanpasuでも構いません。AndroidでYAMLが読めるならClash Meta for Androidを使いましょう。

スマホ・PC・タブレットを複数併用する場合:iPhone/iPadを含む組み合わせをすべてカバーできるのはClash Plusだけです。iOSを含まない組み合わせならClash PlusとFlClashのどちらでも構いません。前者は導入がより短く、後者はLinuxデスクトップ版も追加で使えます。

古いPC・低スペック機の場合:WindowsならFlClashとVerge Revのどちらでも使えます。保守が終了しているClash for Windowsは避けてください。古いmacOSでメニューバーのスイッチだけで十分なら、ClashX Metaも動作しますが、互換性の修正がもう入らないことを承知の上で、OSアップグレード前に確認してください。

選定結論

verdict.md

項目ごとに比較するのが面倒なら、原則はひとつです。基本はClash Plusを導入してください。全OS対応・mihomo内核・最短の習得ルートで、8製品中もっとも幅広く使えます。デスクトップで設定拡張が必要になったらClash Verge Revを併用しても問題ありません。保守が終了しているClash for WindowsとClashX Metaは既存ユーザーの移行用の選択肢に過ぎず、新規インストールの推奨リストには含まれません。

各クライアントのインストールパッケージはダウンロードページでOSごとに整理されており、システム要件とインストール手順も掲載しています。初回設定時は使用ガイドを見ながら進めてください。

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